DROBEのスタイリストたちの、スタイリングのこだわりやプライベートを紹介する「スタイリスト紹介シリーズ」。今回は、舞台衣裳の仕事を本業としながら、DROBEでパーソナルスタイリストとしてご活躍中のHitomiさんにお話を伺いました。
Hitomiさんプロフィール
- 好きな音楽:最近スタイリングの時に聴いているのはPhilip Glass、Mac Miller、ZORN
- 好きな色:最近は赤
- 好きなファッションテイスト:50、60、70年代
- 休日の過ごし方:カレーとラーメン作り
- よく見るSNS:Instagram
昔から服が大好き。高校時代は同級生と一緒に独学で服作り
昔から服が大好き。両親から聞いた話だと、幼稚園の頃に買ってもらったパンツが気に入らず、自分で切ってスカートにして履いていたという逸話があるほど...。服好きが高じて、高校では同級生と3人で「ファッション同好会」というグループを作り、服作りに取り組んでいました。
洋裁の知識などないので、自分の服を床に広げて型をとったり、すべて独学。裏地なんてもちろんないし、今思うとハリボテような服ですが、それでも年に数回は学内でファッションショーを開催していました。体育館や広場を借りて、テーマに合わせた音楽とともに、自分たちが作った服をお披露目するんです。
高校最後の思い出づくりと、三年生の時には「ファッション甲子園」という大会にも出場し、自分たちのチームが朝の情報番組に取り上げられたこともありました。
「変わった人」と思われることに違和感。自分らしくいられる場所を探しアメリカ留学
昔から、「変わってるね」と言われることが多く、ずっと違和感やコンプレックスを感じていました。高校時代の私はメンズライクなファッションが好きだったので、制服もパンツスタイルにして、髪型も刈り上げにパーマのショートスタイル。
自分が好きな格好をしているだけなのに、なぜか「普通じゃない」「変わっている」と言われてしまう。「普通ってなんなんだろう」と興味が湧き、大学では芸術分野で人類学を学べるアメリカの大学に進学しました。海外の大学を選んだのは、そのほうが自分が受け入れられるのではと考えたからです。
実際にアメリカでは、日本では「普通と違う」と言われていた格好で電車に乗っていても、即興で絵を描かれたり写真を撮られたり、ポジティブな反応が多く、私もそのままの自分を認められるようになりました。
アメリカで出会った日本の舞踏に魅了され、舞台衣裳の道へ
大学の授業の中で、日本のとある舞踏カンパニーに出会い、その舞台に衝撃を受けました。舞踏とは日本のコンテンポラリーダンスの一種です。舞台上の表現がどんなものでも受け入れるような大きな世界観で、自分が許容されたような感覚を味わい、私もこの舞台作りに関わりたいと強く思いました。
それなら衣裳だと、卒業後に帰国し服飾系の専門学校に入り直し、一から服作りを学びました。舞台衣裳家の師匠に弟子入りをして経験を積み、ご縁がつながって、現在ではダンスや演劇をはじめとした、様々な舞台の衣裳製作やスタイリングに関わっています。
舞台だと演出家、DROBEではお客さま。リクエストを実現していく仕事にやりがい
舞台衣裳は、演出家のイメージにあったものを提供する必要があります。その経験は、DROBEでのパーソナルスタイリングの仕事に、とても生きていると思いますね。
お客さまの要望の裏にある真意を想像しながら「きっとこういうものがお望みなんだろう」と試行錯誤してスタイリングした結果、ぴったりご希望にハマった時には、とてもやりがいを感じます。舞台も、たくさんの人と一緒に作り上げていくものですが、DROBEでは、お客さまと一緒にスタイリングを練っていく感覚です。
もともとメンズファッションが好きなのもあって、シンプルだけど面白みのあるデザインや素材の組み合わせは得意です。同じ色でも質感を変えてみることで全然違った印象になったりする、服の面白さが伝わればいいなと思っています。
気に入ったアイテムを長く着続け、その時々のマイブームを足していくスタイルが好き
私自身は、気に入ったものを長く着るタイプですね。
15年前に古着屋で購入した60年代のオーダメイドのコートは、とにかく形がよくて、今でもお気に入り。他にも、母が結婚前に父に贈った手編みのセーターは、今私が着るとトレンドのオーバーサイズのシルエットになりとってもかわいい。当時の母の愛を感じる上質なウールで編まれているので、年月を経てもとても着心地が良いです。
ここ数年は蛍光カラーがマイブームなので、よく買い足しています。古いアイテムに蛍光アイテムを足していくスタイルが多いです。
お客さまの「こういう自分になりたい」というリクエストに答えたい
DROBEのお客さまの、「こういう自分になりたい」というリクエストに応えるのが好きです。例えば「大人っぽくなりたい」などのざっくりしたイメージでいいですし、自分では「無理かな?」と思うようなものでもどんどんおっしゃっていただきたいです。
体型の悩みなど、言いづらいこともぜひ具体的にお伝えていただきたいです。例えば、ご自身でお尻が大きいとお悩みのお客さまは、ついタイトスカートを避けてしまいますが、タイトなシルエットでも絶対にその人に似合う線があります。ご自身で似合わないと思っていたアイテムも、似合うようにするのがスタイリスト。なりたい姿を正直にお伝えいただき、私のスタイリングで、もっと素敵な自分になれるお手伝いができればと思います。
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